武漢肺炎その11

 昨日の昼の番組で、元鳥取県知事の片山善博さんが、和歌山県の仁坂知事の「武漢肺炎」対応を褒めていた。

「自分の眼で確認をする、事態を掌握して発言している。オペレーションを完全に把握している」

 これを受けて、政治評論家の田崎史郎さんが、こう付け加えた。

「中央や大阪府ともうまく連携している。PCR検査は和歌山県内だけではどうにもならないが、大阪府から、東京まで検体を持ち込んで検査をした。これには国会議員も動かしている。国との癒着という人もいるが県民のためにうまく国会議員を使った事例である」

 こういった知事がいると県民は安心ですな。迅速な初動体制を取ったおかげで、和歌山県は感染者を17人で抑え込んでいる。

 

 さあて、オラが故郷(くに)さでは、どぎゃあなことになっちょるべいか?

 

 足元を客観的に見るためには、何かと比べてみるということが重要である。ということで、愛知県の大村知事と、大阪府の吉村知事の直近のツイートを比較してみた。大村知事はこちら。

https://twitter.com/ohmura_hideaki

 吉村知事はこちらです。

https://twitter.com/hiroyoshimura?lang=ja

 ワシャは今まで、どちらの方も真剣に読んでみたことがなかったんです。せいぜい、他の人がリツイートしたものを目にするくらい。でね、比較してみると、これほど明確な差が出るとは思ってもみませんでした。

 吉村知事の最近のツイートは、「武漢肺炎」についてのものが圧倒的に多い。そして強いメッセージが並ぶ。

 

「世界の英知を結集して、治療薬やワクチンの開発により力を入れていかなければならない」

「ワケのわかんないテレビのコメンテーターじゃなく、北大の西浦先生が作った資料を前提に進めた。感染拡大のリスクを共有できたのは大きな効果だったと思う。最後の最後、いちばん力になるのは一人一人の感染拡大防止の危機意識と行動の積み重ね」

医療崩壊を防ぐ為、府が司令塔となって府単位で入院選別を行う入院フォローアップセンター。これを現実に動かしている。重傷者、軽症者に分けて高度病院や一般病院、閉鎖した病床に復活、宿泊施設の活用。その為の緊急補正予算を組んだ。大阪方式は全国のモデルになるだろう」

 

 どうです。具体的ですよね。府民に対して強いメッセージ性を持っている。これなら府民もついていこうと思うのではないか。

 一方の大村知事は、いろいろな行事の報告の合間に、「武漢肺炎」の報告が散見される。ただし、コピペをした文言が並ぶ。

「引き続き、名古屋市と共同で、着実に検査を実施していくとともに、国や市町村、医療機関等と連携し、感染拡大の防止に全力で取り組んで参ります」

 これは得意なフレーズですね。ご本人が気に入っているんでしょう。24日、25日、26日の3日間のツイートの中に6回も出てくる。

 申し訳ないけれど、なんの具体策もない、メッセージ性もない行政文が繰り返えされているばかり。こんな無味乾燥な言葉を羅列しても、県民に何かが伝わるのだろうか。

 吉村知事は、要所では丁寧な言い回しを使う。けれど、大半のツイートは「である調」である。ところが大村知事の文章は、すべて「頂くようお願い致します」「取り組んで参ります」「目指して参ります」「ご挨拶を申し上げています」と、徹底的に慇懃だ。

 河村市長や政府に対してみせる無礼さはなりを潜め、「県民の皆様は神様でございま~す」といった雰囲気に包まれている。

 まぁ大衆受けを狙った小手先の業なんだけど、これに引っ掛かる人も結構いるので笑えないんだけどね(笑)。

 でもね、それじゃぁダメなんだ。そんな小業(こわざ)では、県民の生命を守ることなんかできないのだ。

 大阪府岐阜県が「外出自粛要請」をした。岐阜よりも状況の悪化している愛知県、死者数では全国でダントツの愛知県は、のんびりしていていいんでしょうかね?