帰宅の前に本を何冊か

 昨日、仕事帰りにいつもの本屋に寄る。別段、なにを買うという目的もないまま、本棚を眺めていただけなんですよ。でもね、目が引っ掛かってしまうんですね。

 

宮崎正弘『チャイナチ 崩れゆく独裁国家中国』(徳間書店

 うふふふ、1400円の本なので、それほど内容に期待はしていないが、「チャイナチ」というワードに引かれてしまった。

 

加藤浩子『音楽で楽しむ名画』(平凡社新書

 副題に「フェルメールからシャガールまで」とあって、ワシャの好きな画家2人の名前があっては購入せざるを得ない。中を見れば、ゴッホ、カラバッジョ、ベラスケス、ルノワールダ・ヴィンチクリムトミュシャなどと音楽の関わりが説明してあっておもしろい。クリムトミュシャが載っていたので2冊買ってしまおうかと思ったくらいでしたぞ。

 

『平成世相風俗史年表19892019』(河出書房新社

 この本を何気なく手に取った。本のサイズは普通の単行本といった体で、題もさして興味が湧くものでもない。値段を見たら4620円もするではあ~りませんか。ボリュームとしては280ページほどでしかなく、「え!これでこの値段なの」とちょいと驚いた。

 でもね、よくよく見れば、ちょっとした平成風俗事典なのである。巻末には詳細な索引もあって、ところどこと拾い読みをすると、かなり懐かしいし、時代の変遷などを感じるなぁ。項目は「映画」「音楽」「スポーツ」「テレビ」など14に分類され、解かりやすくなっている。

 平成3年に「じゃ、あーりませんか」という項があって、これは吉本新喜劇のチャーリー浜のギャグであることが解説されている。ワシャもこの「あ~りませんか」は時々使うくらい親しんでいる。今日も上記に出てきますよね。

 その項を引く。

《たけし、さんま、タモリのパワーがやや下降気味となり、注目を集めたのが「パチパチパンチ」(島木譲二)、「アヘ、アヘ、アヘ」(間寛平)(中略)チャーリー浜のギャグは10年以上前からやっているもので、偉大なるマンネリがかえって新鮮で東京で受けた。》

 それから27年、それらのギャグはワシャの日記程度で扱うくらいでほとんど「死語」になっているのではないか。反対に「たけし、さんま、タモリ」は相変わらず、テレビ界の大御所となって君臨している。真の実力とはこういったものであろう。

 翌年の平成4年の今日、赤化著しかった自民党の弱腰首相の宮沢喜一従軍慰安婦の問題について、韓国に「公式謝罪」している。このあたりから韓国が付け上がってくるのだが、その責任は赤化自民にも大いにあると断じていい。それがその後、どれほど日本に祟ったことか。その反省の泥沼から脱するのに、実に四半世紀を要したことになる。

 宮沢喜一、歴代総理の中でもバカで有名だった。東大卒の官僚出身で、チマチマした計算は得意なんだけど、大局観がまったくなく、気迫も気概もなかった。このマヌケ首相が、平成5年に田原総一郎に突っ込まれて「政治改革をやります」と嘘をこいて、自民党長期政権を崩壊させてしまう。政権が交代して、首相になった細川護煕もその年の11月に訪韓し「従軍慰安婦」「創氏改名」などに深謝している。現在では、これらがまったく出鱈目の歴史であることが証明されているが、あのころはホントに弱腰外交だったんだね。

 平成6年には、当時の法相が「南京大虐殺はでっちあげ」と発言し、辞任に追い込まれた。本当のことを言って世論から糾弾をされるというヘンな時代だった。

 そして世紀末の最悪の年が平成7年だった。1月17日に阪神・淡路大震災が発生し6434人もの尊い命が失われた。そして3月20日、地下鉄サリン事件オウム真理教によって引き起こされた。

 この頃は、社会党の村山政権で、それを自民党が支えるという「赤化自民」の著しかった時代で、もうどん底の年だったなぁ。

 

 などということが思い出されるおもしろい資料でした。安い買い物をしたわい。