レーダー照射異説

 参議院議員青山繁晴さんが、「レーダー照射事件」についてある仮説を述べていた。飛躍した話だとは思ったが、可能性としては「0」ではない。興味深い仮説なので、メモっておきたい。
 いろいろ韓国の逐艦の不可思議な行動がつきまとうが、この仮説を入れこむと、割とすんなり物語が通っていく。
 皆さん、あの自衛隊が公表した映像を見ましたよね。あの韓国国防省が丸パクリで公表した映像を見ましたよね(笑)。手前に韓国の警備艇。その向こうの小さな丸みのあるシルエットが救助用のボート。その近くに漂うボロの木造船が北朝鮮の漁船である。そのはるかかなたに韓国軍の駆逐艦が停泊している。韓国側の言い分は「遭難している北朝鮮の漁船の救助をしていた」ということなのだが、こういった状況で、近づいてきた自衛隊のP‐1哨戒機にレーダー照射をするだろうか。救助をしているなら、そのことを無線で連絡すればいい。海難救助なら、世界に向かって大威張りで喧伝できまっせ。おたくの国はそういうのがお好きじゃあ〜りませんか。
 しかし、夜郎自大な韓国がそのことには口をつぐんでいる。つまり「海難救助」ではなかったということを語らずに露呈してしまった。では、なにをしていたか?識者の中には「海上セドリ行為」をしていたという人もいたが、それもなかなか難しい話で、密輸か何かをするのならもっと朝鮮半島寄りでやればいいことである。「燃料補給」ということも言われているが、それも特段に隠し立てをしなければならない話ではない。
 だったら何があるのか?
 青山さんは、その木造船に乗っていて救助された人たちが北朝鮮にとってかなり重要な人物だったのではないか、と言っている。その根拠として、通常なら、救助してから何日か取り調べや、健康回復のための期間を経て送還するのが相場だが、翌日とか翌々日に板門店から北に付き返している。これは想像の域を出るものではないが、その漁船が日本に逃れようとする脱北者、あるいは拉致被害者だったとしたら……それを取り返すために北が文在寅になんらかの依頼をしていたのかもしれない。とすると、自衛隊偵察機が近づいてくれば、駆逐艦の艦長としては「追い払え」とレーダー照射を命じるだろう。というのが、青山さんの仮説なのだが、ワシャが今まで聞いた中では一番説得力のある説明になっていた。

 ちなみにP‐1哨戒機のことであるが、装備としては空対艦ミサイルを搭載している。レーダーを照射された際に、このミサイルを放っていても、国際法上まったく問題はなかった。もしかしたら、韓国だけが誇っている夜郎自大な名を持つ「世宗大王」が火を吹いていたかもしれない。

【おまけ】
 あららら、「天声人語」がまたやっちまった。東洋大学から届いた「現代学生百人一首」から短歌を選んで並べただけでおしまい。これがコラムか!コラムニストとしてのプライドを持てよ。およそ600字中、320字が子供たちの短歌と出身地・学年・名前。50字が東洋大の「現代学生百人一首」の紹介文であるから、残りの230字で短歌についてのコメントを付けている。だから仕事量としては原稿用紙半分程度だ。それですら子供の短歌に沿ったコメント付けているだけだからバカでも書ける。
《思いを寄せる人がいるだけで世界は変わる。新潟の高校2年生、菅沼麻沙(まあさ)さんが下校時を詠んだ。〈月曜は19時半の越後線1号車には君が居るから〉。》
「君がいるから、19時半の越後線に乗る」と言うからには、その「君」は思いを寄せる人に決まっている。「恋をすることで世界が変る」って使い古されたフレーズだね。陳腐でさえある。こんなコメントが230字並んでいる。今日の天声人語を書いたのは、この人
https://info.asahi.com/choiyomi/reporter/tenseijingo/?cid=Mkt_PR0001_ALL_A_Lis_yah0000_____201811_000001
ではないかもしれないが、一応、ここに出ているということで、コラムニスト集団の顔ではあるのだろう。この人、自身を持って《まずは2段目まで読んでみてください。それでつまらなかったら僕の負けです。》と言い切っている。今朝のは完全に「負け」ですよ。天声人語の担当者、きちんと仕事をしろよ。