ブログの話

 一昨日、森博嗣さんの本から引用をしたんだけど、同じ本の中にブログについて書いているところもあって、ここでもワシャはフムフムと納得してしまった。『本質を見通す100の講義』(大和書房)は、4年ほど前に出版された本である。その頃に、森さんは「ブログを書き続ける人がずいぶん減ってきた」という感想を持ったそうだ。数年前から、ワシャもそういうことに気が付いていて、はたと膝を打った。森さんの文章を引く。

《最初はすべてが新しい情報だからなんでも書ける。そこに自己表現の場を見つけて、本人も楽しい。》

 そのとおりである。ワシャは楽しくて書いている。続ける。

《しかし、表現すべき「自己」にも限度がある。ネタが尽きるのだ。日々の生活から拾うネタは、同じようなことの繰り返しになるから、「また同じことを書いているな」と自分でもつまらなくなるのだろう。》

 ふ~ん、ネタが尽きるのか。ワシャの場合、あんまりネタが尽きない。同じことはなるべく書かないつもりではいるが、6400回を超えると、何が何やら覚えていないのじゃ。でも、司馬遼太郎とか倉本聰については、何度も書いているので、あるいは被ったことを言っているかもしれない。それにしても、15年半もこんなことを続けている。暇と言えば暇だなぁ。

 

 ブログを始める切っ掛けは、作家の日垣隆さんのセミナーに参加したことだった。その時に、亡くなられたコラムニストの勝谷誠彦さんの講義もあって、その中で「毎日書くこと」の大切さを教えてもらった。この話は何度も書いていましたね。

 そのセミナーに参加していた何人かがブログを始めたんだけど、今はワシャと、友達のユッキィさんくらいしかやってないんじゃないかな。当時はツイッターフェイスブックもなく、ブログだけが唯一の情報発信ツールだった。始めた当初は、なんだか時代の最先端を走っているような気になったものじゃ。最初の1年は、閲覧数が5~10という惨憺たる有様で、まったく修行のような毎朝だった。最終的に閲覧数のカウントが500くらいまでになったが、はてなブログの終了を告知するのを忘れてしまって、辛抱強い読者の皆さんには何の前触れもなく終了してしまった。それでもメールを知っている仲間には、ここに変わったことを通知したのだが、結局、今、ようやく118人の方が覗きに来てくれるようになった(謝)。

 

 今週末、日垣セミナーで知り合った何人かのメンバーが西三河にやってくる。午後から読書会をやって、夕方から芸者会を開催する。三味線の音を聴きながら、一杯キューッとやるんですね。楽しみ楽しみ。

 彼らもこのブログを読んで「楽しみ楽しみ」と思っていてくれればうれしい。