夜と霧

《香港行政長官、「逃亡犯条例」めぐる混乱で「心の底から謝罪」》

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6327169

 記事を一部引用する。

《香港では林鄭長官率いる親中派政権に対し、過去最大規模の抗議デモが繰り広げられた。同長官はこの事態を受け、記者会見で「私個人が責任の大半を負わなければならない。今回の件は社会における論争、争議、不安を招いてしまった」と認め、「このため、私は香港の全ての人々に心の底から謝罪する」と述べた。》

 支那中国の傀儡の行政長官が「逃亡犯条例」改正案の成立を断念する記者会見をした。行政長官、涙ぐんでいたそうだから、かなり習近平に叱られたのかニャ?

 朝日新聞は、《習指導部 大きな挫折》とでかい見出しを打ったが、そんなことよりも中国共産党の香港での暗躍が心配だ。

 作家の百田尚樹さんも、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』を挙げて、ナチス党が反対派排除のために秘密警察を使って、夜の闇と霧にまぎれて暗殺、拉致、監禁等を行ったことを紹介し、懸念を示す。

 21世紀のナチス党と言われている中国共産党である。ワシャは中共のほうがナチスよりも狡猾だと思っている。もうすでに香港に工作員を続々と送り込んでいるかもしれない。あるいは共産党員に指示を出して、会社の出勤簿や学校の出席簿などを確認し、デモの映像を解析して、デモ参加者の特定を急いでいる。そして闇や霧を利用してデモのリーダーたちを闇から霧に葬り去っていく……かも。

 自由と民主主義を標榜する国際社会は、闇でも霧でも、しっかりと目を凝らして、一党独裁の暴挙を許してはいけない。

『夜と霧』の訳者あとがきから引く。《これは、夜陰に乗じ、霧にまぎれて人びとがいずこともなく連れ去られ、消え去った歴史的事実を表現する言い回しだ。しかし、フランクルの思いとはうらはらに、夜と霧はいまだに過去のものではない。》