識者の無意味な発言

 今日が、ある原稿の締め切りだったので、昨日は朝から深夜までパソコンに向かい続けて、結局、日記を更新できなかった。ワルシャワあまし!

 

 その間に、また危痴害が悲惨な事件を起こしてしまった。家族を失われたご遺族の心中を思うと、憤懣やるかたなく、防ぎようもないこの手の事件に切歯扼腕するのみである。

《孤立・絶望…「拡大自殺」か 「死ぬなら一人で」という非難は控えて》

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190529-00000617-san-soci

東京工業大の名誉教授(犯罪精神病理学)が言う。

《「やり直しのきかない年齢で生活に行き詰まり、人生に決着をつけようとしたのではないか。環境や親の愛情に恵まれた児童らへの妬みや絶望感から、命を奪おうとしたのでは」と分析。「社会的に孤立し、自殺を考えている人に手をさしのべる態勢づくりが大事だ」と続けた。》

インターネット上に「死ぬなら1人で死ぬべきだ」「人に迷惑をかけるな」といった書き込みが相次いだことに対し、生活困窮者などを支援しているNPOの代表が次のように発信している。

《「次の凶行を生まないためにも、『1人で死ぬべきだ』という非難は控えてほしい」「格差が広がり、『自分は価値がない存在』と感じている人が大勢いる。ネットでのこうしたメッセージが社会に恨みを募らせる人々をさらに追い詰める可能性がある。悩んでいる人間が相談や支援を受けやすい社会をつくる努力を続けていく必要がある」と意図を説明した。》

 もちろん、悩んでいる人を救う体制をつくることは重要だ。しかし、そのことと今回のような危痴害の凶行を同一視してはいけない。「悩んでいる人間が相談や支援を受けやすい社会」をつくれば凶行が防げたのか?池田小の鬼畜や今回の危痴害の経歴を見ていると、そんな相談業務で防げたとは思えない。そして生まれてからずっと支援ができるわけでもあるまい。

人生に悩んでいる人はたくさんいる。精神科医NPO代表は、御託を並べる前に、凶悪な「拡大自殺」をはかった犯人を徹底的に分析し、その上で「拡大自殺」にむかう傾向を見つけることではないか。むつかしいと思うけれど「社会」のせいにするまえに、しっかり仕事をしろよ。