ウイグルに括目せよ

 木曜日の「虎の門ニュース」

https://dhctv.jp/season/261/

でジャーナリストの有本香さんがいい話をしていた。印象的だったので記録しておきたい。

 東日本大震災の1年ぐらい後の話である。ドイツに旅行した際に有本さんは亡命ウイグル人の老人と会う機会があったそうだ。その時に老人が「日本での災害の話を聞いて、大使館は遠かったが何時間もかけて行って館員にわずかな金を渡した」と言っていたそうな。遠いウイグルの地で、日本の不幸に思いを寄せてくれる人がいることがありがたい。

 有本さんの話は続く。

 そのウイグルの老人の息子2人は、ウルムチ事件

https://www.sankei.com/world/news/170708/wor1707080038-n3.html

人民解放軍に抵抗し殺害されてしまったという。老人の災厄も生半可ではない。しかし彼は言う。

「息子たちは自分の意志で中国政府に立ち向かっていって死んだ。しかし、東日本の犠牲者の人たちは突然の津波で命を奪われてしまった。それは息子たちの死よりも悲惨なことだ」

 だからささやかだが義捐金を送ったということらしい。考えさせられる話だった。

 

 少し前にジャーナリストの西村幸祐さんのツイッターでこんな話があるのを知った。

https://twitter.com/kohyu1952/status/1021116042129465345

ウイグルカシュガル空港に臓器専用通路が》

ウイグル人チベット人南モンゴル人、漢民族でも法輪功信者や犯罪者の体が死刑囚の遺体でなく生きたままでも臓器売買の対象にされている。それを報道しなければ意味がない。震えが止まらないとはこの事だ》

 ツイッターの写真は、チェックインカウンターの横にある臓器専用ゲートを指すフロアマーク。専用の通路を確保しなければならないほど「人体臓器」が頻繁に空輸されている。いったいどこにそんなストックがあるというのだろう。

 

 ワシャの書棚に『中国の移植犯罪 国家による臓器狩り』(自由社)という本がある。5年前に出版された本だが、その内容はおぞましい。支那中国の臓器売買ビジネスの実態が赤裸々につづられている。

 支那中国の衛生部(厚生労働省に相当)は、「移植用臓器の主な供給源は処刑された囚人からくる」と語っている。そしてその臓器がオンデマンドで提供されるという事実は、中国共産党体制の暗部なのである。やつらはそれを合法的にやっている(つもりだ)。オンデマンドで処刑するという異常さはいかばかりであろうか。その上に、臓器の鮮度を保つために銃殺は中止し、薬物注射による死刑を実施しているという。

 たまたまその本に200624日の朝日新聞の記事が挿んであった。

《日本人の手術急増 大半は死刑囚提供 臓器移植急ぎ中国へ》

 13年前に、すでにこういった状況はつくられていた。それが今では完全なビジネスとして成立している。

 

 提供者の死後、臓器の鮮度を保つことが難しい。だから輸送も優先的に通路が確保されている。その保存について中国共産党はいいことを思いついた。生きたまま保存し、注文が入るやいなや処刑して臓器を摘出すれば、これにまさる鮮度確保はない。その保存倉庫が今ウイグル全土に広がっている「再教育施設」と中共が主張するものだとしたら……。

 今、百万の鮮度のいい臓器が提供される日が来るのを待っている(怒)。