定性的

 いや~。更新が遅れてしまった。朝からもうばたばたでパソコンの前に座ることができたのが、午後5時30分を回ってからだったのじゃ。

 

 なかなか大変な一日だったわい。ある老人の家を訪ねることになった。その人がかなり食いついてくる人で、同伴者は「そこは止めておこう」と消極的だった。でもワシャは苦手をつくるのを善しとしないので、家を訪ね、玄関ブザーを押したのだった。

 訪問の内容は訊かないでね(笑)。なにしろ、男二人で老人を訪ねていった。そうするとその老人が、見出しの「定性的」を連発するのだった。ワシャの言っていることが「定性的過ぎて話にならん」ということを繰り返す。途中で、その人、ちょっといたずらっぽい目をして、ワシャをチラッと見る。そしてこういった。

「あんた、定性的って解るか?」

 その人、企業のコンサルティングなどを生業としている人で、そういった用語が最近はやっているんでしょうかね。

 ワシャは微笑んだ。

定量的の反対概念ですよね。抽象的というようなニュアンスですか」

 その人、目を見開いて絵に描いたような「ウッ」といううめき声を漏らした。

 それから、30分くらい話していたかなぁ。終盤には、その人はとても物わかりのいい人になって、最後にはワシャと握手を2度もしたのだった。

 あ~楽しかった。