坂村真民の詩がいい。そのことはかつてここ
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20130421/1366517310
に書いた。
最近、『坂村真民一日一言』(致知出版社)を手にした。366日の日めくり感覚で一日ずつ真民の詩が言葉が楽しめる。2月の表紙が真民の直筆でこう書かれた「今」と題された詩である。
大切なのは
かつてでもない
これからでもない
一呼吸
一呼吸の
今である
この考え方は「禅」に通じる。真民の詩には仏教思想が通奏低音として流れている。だから日本人の心に沁みる詩なのだ。
2月26日にはこんな詩がある。
詩を作ることは
自己を作ること
自己を作ることは
自己の心を作ること
自己の心を作ることは
大海のような心になり
すべてを受け入れ
すべてを愛すること
詩の冒頭の「詩」をあなたの没頭していることに換えてみればもっと身近になるだろう。絵を描く人ならば、「絵を描くことは 自己を作ること……」てな具合ですね。
味わいがあると思いませんか。
昨日、所用があって豊田を走っていた。タイミングよく通り道にブックオフがあるんですな。トイレ休憩もかねて少し立ち寄った。およよ、店に入るなり、誰かがワシャを呼ぶのである。
「ワルシャワ、ワルシャワ、こっちへこい」
フラフラとその声に誘われて、新書の棚に行ったんですわ。そうしたら講談社新書が目について、何冊かを棚から抜いてパラパラとめくってみると、ミュシャのしおりが出てきたんですぞ。それもワシャが持っていない「夕べの夢想」であった。試してみればわかりますが、そう簡単にミュシャのしおりは見付かるものではないし、古いしおりが挟まれていることだって稀だ。ラッキーだった。
今日はいい日になる予感がする。すべてを受け入れ、すべてを愛そう。