仮面

 朝日新聞の「声」の欄。おそらく8月31日だと思う。「政府は過剰に不安をあおらないで」と題した投書があった。残念ながら朝日新聞名古屋本社版には載っていなかった。百田尚樹さんはご覧になったようだから、東京版か大阪版にはあったらしい。ワシャは百田さんのツイッターを通じてこのツイッターで知った。
https://twitter.com/take_off_dress/status/903428251275542528
 書いた人は長野県の主婦と称する松樹純子氏。ちょっとその内容をまとめてみよう。
北朝鮮のミサイル発射がありJアラートでたたき起こされた。新幹線が止まったり休校する学校も出た。大騒ぎしたけれど、ミサイルは十数分で落下し、国内には直接の被害はなかった。ほっとしたけど、おかしいとも思った。首相は、ミサイルの動向は把握していた、という。だったら国民の危機感をあおるのではなくて、的確な情報提供をしてくれ。政府の姿勢は過剰な不安をかきたてるばかりだ。政府が軍備強化に走るための状況を、善良な北朝鮮をつかって創り上げているのではないか」
 ざっとまあこんな内容だったかなぁ(笑)。
 ともかく、これを普通の主婦の意見として聞けば「やっぱりミサイル防衛はやったらダメなんだ。北朝鮮とは話し合いをしなければ」と思う。ところがこの投書を「全労連共産党系)の活動家」が書いているとなれば、読むほうも少し考えますよね。この手法で、健全なリベラルな人たちがかなり洗脳されてきたのが実状であろう。

 で、なにが言いたいかというと、一昔前ならこういった朝日洗脳を見抜くことが難しかった。読むほうに情報収集能力、情報発信方法がなかったからである。新聞社やテレビ局は読者・視聴者に比べれば途方もないほどの情報をつかんでいた。それを操作することもいともたやすかった。マスコミの印象操作にかかれば、純朴なリベラルはひとたまりもなく洗脳された。
 しかし、これだけネット社会が醸成してくると、受け手側も賢くなってきた。入手できる情報も増え、発信も容易になっている。「活動家」が「主婦」という仮面を装ってもすぐに剥される時代になってきた。
「なぁんだ、活動家が北朝鮮シンパとして言っているんだ」
 まともなリベラルは、それが判ればそんな偏向した意見には同調しないのである。