「週刊ポスト」に評論家の呉智英さんが隔週連載している。「ネットのバカ 現実のバカ」と題して、世の愚物を一刀両断する。その切れ味は佐高信のなまくらとはまったくレベルが違う。前回は「酋長」という言葉についての「バカ」を笑っておられた。今週号も楽しみにしていつもの本屋に行ったのだが……休載だった。残念!ワシャはけっして「週刊ポスト」のヌードグラビアが目当てで買っているのではない。綺麗な女性の裸体などには目もくれず(デヘヘ)、呉さんコラムを読んでいるのだ。
次に読むのが、曽野綾子さんの「昼寝するお化け」である。このコラムも楽しみにしている。今回もよかった。「公人の任務」と題した内容で「森友学園問題」をズバッと斬っている。少し引く。
《世間には籠池理事長夫妻のような人がかなりいる。好みは別に善悪ではないが、「有名人好き」なのである。》
げげげ、そのままストレートにワシャのことやんけ。ワシャは本にサインをもらうのが趣味なのである。本を出している人は有名人だと思っているから、この「有名人好き」に当てはまる。
《「先日、誰それさんにお会いしたの」とか「誰それさんが、とても応援してくださっているの」とか言う人は、私に言わせると「要注意人物」である。》
ワシャも言っちゃうなぁ。「この間、呉智英さんにサインをもらったの」とか「倉本聰さんに握手してもらったよ」とかねぇ。人(籠池氏)のことは笑えない。
ここまで600字ほど書いて、午前6時半。今朝は「週刊ポスト」の記事で1000字ほど書こうと思っていたが、ちょっと休憩で新聞を寛げたら、ありゃりゃ〜、朝日新聞の地域総合面に呉智英さんが顔写真とともに、寄稿記事が三段にわたって大きく載っているではあ〜りませんか。
呉さんの文章に飢えていたので、しっかり読みましたぞ。寄稿は、現代に生きる知的レベルの高い学生への読書案内だった。《変革が生んだ「思想」を読む》と題している。この「変革」というのはロシヤ革命のことで、今年が革命百年に当たるとのこと。
紹介された本は、ヴァレンチノフ『知られざるレーニン』(風媒社現代史選書)、『道標』(現代企画室)、続編『深き淵より』(現代企画室)、『ベルジャーエフ著作集』(白水社)、ドフトエフスキー『悪霊』、『罪と罰』などであった。ドフトエフスキー以外は手に取ったこともない。呉さんは言われる。
「ロシヤ革命の中には、現代の原型が観察できる」
アホのワルシャワは、「もう少し本を読めよ」と呉さんに叱咤されたような気がしたのだった。