不心得な人々

 夏前のことだった。自転車で近くの図書館に行き本を借りた。今までアプローチをしたことのない著者だったので、とりあえず図書館の本を読んで、味を確かめようと思ったのである。本を借りて帰路についた。その途中でパラパラと雨が降り出してきた。小降りのうちに家にたどり着こうとペダルを踏む足に力を入れた。小雨はあっと言う間に豪雨になった。ちょうど雨宿りのできそうな高架下はかなり前に通り過ぎている。ずぶ濡れだった。本はビニール製のトートバッグに入れてあるので、そのまま家に走った。家に帰って、ワシャはそのまま風呂場に直行すればいい。しかしトートバッグの中の本は借りたものなので点検をしておかなくっちゃぁね。
 5冊の本を借りた。4冊は無事だった。しかし、一番下にしていた本を濡らしてしまった。トートバッグに小さな穴があって、そこから雨がしみ込んで一番下の本が犠牲になったようだ。もちろんすぐに連絡をして弁償させてもらった。
 その著者の本はけっこう舌にあった。だからその後何冊も購入したのだが、その最初の一冊だけはごわごわで図書館のラベルが貼ってあるのだった。もちろん除籍してもらいましたぞ(泣)。
 愛知県岡崎市の図書館が丁寧な本の利用を呼びかけた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170223-00001959-cbcv-soci
 利用者のマナー低下は岡崎市に限らない。全国の図書館で起きている。公共物を粗末に扱うバカが増殖しているのだ。写真集などだと切り取って平然としている奴がいる。スポーツ新聞は、競馬のページだけがなくなっている。ワシャの知り合いにはそういったバカは見当たらないので、ごくごく一部の不心得者がやっていることなのだろう。

 わけのわからないオッサンは間違いなくいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170222-00000010-jct-soci
 このニュースを読んで、昔、ビートたけしが演っていた「鬼瓦権三」というキャラクターを思い出した。鬼瓦権三も酔っ払いキャラだった。昔からこの手のオッサンはいたるところにいて、それを他の人が上手にあしらっていた。あしらうほうもあしらわれるほうも、余裕がなくなってきたんだろうね。

 朝日新聞の社会面の小さな記事。愛知県瀬戸市定光寺の住職(72)が国定公園内の私有地を違法開発して処分された。事件の顛末はよくわからないけれど、定光寺臨済宗妙心寺派の古刹である。そこの住職なのだからついつい太原祟孚雪斎(たいげんそうふせっさい)のような大坊主をイメージしてしまいまんがな。雪斎というのは今川義元の大軍師で安祥城(安城)を攻め落としたことでも有名でっせ。あるいは臨済宗中興の祖、白隠禅師も妙心寺派であった。生臭が増えてきたとはいえ、くさっても定光寺である。禅者として衆生の先導になってくだされ。