朝日新聞

 今朝は新聞が来ないので、昨日の朝日新聞を読んでいる(笑)。「天声人語」も2回目だ。何度読み直してもいただけないねぇ。取り上げているのは安倍首相とトランプ大統領のことである。安倍さんがリンカーンを引いて会見をしたこと記載し、その後にニクソンの発言を引用し、もちろん最後はトランプ大統領との関係を皮肉る。
《言うべきことはもっとあるだろう。抱き合うほどに親しくなったのなら、なおさらである。》
そもそもハグをしてきたのはトランプ大統領で、安倍さんはどちらかというと困っていた。あの映像を見て「抱き合うほどに親しくなった」とは言えない。それに「言うべきことはもっとある」と謗るが、ほぼ初会談である。そんな場で言うべき事ばかりをずけずけ言っていたら外交にならない。日米の関係、トランプ大統領の個性を考え合わせれば上等のスタートではないか。天声人語は、どうして足を引っ張るようなことばかりを書く策するのだろうか?天声人語のことは、よ〜く解っているんだけれど言ってしまった(笑)。
 日米首脳会談の中で安倍首相が朝日新聞に触れている。トップ同士の会談で、どういう形であろうとも特定の新聞社を話題にするのは新聞社冥利に尽きる。
「あなたはニューヨーク・タイムズに徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った」
 しかし朝日新聞もねばりまっせ。1面で「相手の意に沿わない話ができないようでは成熟した二国間の外交とは言えまい」と責める。でもね、意に沿わない話ばかりでは外交は進まない。初回は今回くらいの見切りでいいと思う。
 国際面では、アメリカ総支局長が「今回の首脳会談で安心するのは、まだ早い」ってまともな日本人は誰も安心していないって。「首相は安心している」と騒ぐのはお花畑の方々だけだ。
 社説のタイトルは《「蜜月」演出が覆う危うさ》とおどろおどろしい。仲よくすれば「それは危うい」と言う。蜜月を壊してでも相手の意に沿わない話をとも言う。それって端から日米関係を破壊しようという工作じゃん。ある意味で社内の論調が反日で統一されている。

 それにしても昨日の朝日新聞は隅々までおもしろい。色の濃い新聞を取っている甲斐があるというものである。読書欄もいい。毎週日曜日に4紙面をつかって本を紹介してくれる。もちろんある種のイデオロギー臭はするが、それでも本を選ぶのには重宝している。しかし、昨日の読書欄は凄かった。「ひもとく」というコーナーで「共謀罪」関連の本を並べる。本を紹介するのは弁護士の海渡雄一氏、誰だか分かった人はサヨク通ですな(笑)。福島瑞穂氏の旦那である。だから内容も推して知るべし。バリバリの左傾。紹介本もそのとおり。斎藤貴男保坂展人ほか『「共謀罪」なんていらない?』(合同出版)、小笠原みどり『スノーデン、監視社会の恐怖を語る』(毎日新聞出版)。そこまでは百歩譲ってもいい。だけど次がヒダリの左たる所以であろう。
 奥平康弘『治安維持法小史』(岩波現代文書)である。これは今絶版になっている。品切れの本を紹介するか。まあそういうこともあってもいいか。それにしても、福島瑞穂保坂展人毎日新聞岩波書店とくると、とんでもないイデオロギー臭がする。朝日新聞を読んでおられる方々はそんなことは承知の読者(左でも右でも)だから大丈夫だと思うが、素人が読んだら染まりまっせ。
「声」の欄にもおもしろい投稿があるのだが、それまで触れている時間がない。