寝る人

 昨日、所用で近隣の町まで行く。その際にJRを使ったのだが、夕方の名古屋方面行きは空いている。とはいえ、2人掛けに1人ずつが座る形で満席。ワシャは中ほどまで入って、細身のサラリーマンの隣に座った。
 サラリーマンは寝ていた。ふと見るとネクタイが濡れている。「なに!」と視線をあげると、うつむいて寝ている口からよだれが落ちている。田中邦衛のように口を付き出しているので、上下の唇からよだれがしたたる。「病気か!」とも思ったが、呼吸はゆったりとして安定している。単に寝ているだけですな。なにしろよだれが尋常ではない量だったので、びっくりしたのだが、疲れて眠っているならばと、そのままにして電車を降りた。

 地元にプラネタリウムがある。そこでの上映内容が5月1日から変更になるという。このために事前上映会のような企画があって、そこ参加した。ワシャの周りに、顔見知りの施設関係者が数人陣取った。70分の番組ということで、「これは途中で眠くなるかも……」と思っていたが、前半の星の解説は、やや冗漫さが気になったが、眠るほど退屈と言うわけでもなかった。後半の「空の歴史」、これはプラネタリウム用に航空史をまとめた映像なのだが、これがなかなかおもしろかった。レオナルド・ダ・ビンチから始まって、19世紀のチャレンジの時代、その後の戦争による急速な航空機の発展などが、アニメや実写で描かれる。洋上でイギリスのスピットファイヤが零戦と戦って、零戦がみんな墜落させられるのは、ポーランドの映像会社なのでやむを得ないのかなぁ。でもやっぱりちょいとムカついた。だが物語としてはよく作りこまれており、国際的に高い評価を受けているというのも肯ける。
 しかし、周辺のオッサンたちがいびきをかいて寝ているのには閉口しましたぞ。膝を突いて起こすのだが、またすぐにいびきをかき始める。いたちごっこだった。ワシャはまったく眠ることなく70分を過ごしたというのに、うらやましい。

 プラネタリウムで我慢したからといって夜ぐっすりと眠れるわけでもないから情けない(笑)。