本の行方

 今朝の朝日新聞経済面に「街の書店 タッグ組み100年」の見出しがあった。内容は、九州、四国、中国地方の約100店舗が手を組んで、経営ノウハウなどを共有する書店連合「金文会」(きんぶんかい)の取り組みについて、である。
 現在、国内の書店数は13806店で、10年前の4分の3に減っているという。確かに、ワシャの町にも老舗が4軒あったのだが、商店街の中にあった本屋はギャラリーになり、駅北にあった本屋はクリーニング店になった。駅ターミナルに入っていた本屋が今年廃業し、ついにワシャがいつも顔をだす駅前の書店1軒になってしまった。
 いつもの書店にしても、往時には支店を5店も経営するような繁盛を見せたが、すべて撤退し、今は駅前の本店のみとなっている。
「金文会」では、イベントや常連客との交流を企画したり、ビールやお酒を出す読書会を開いたりと、いろいろな工夫をして客の掘り起こしを摸索しているという。
 先日、パシフィコ横浜に行ったとき、『本の逆襲』(朝日出版社)の著者である内沼晋太郎さんを見かけた。下北沢の書店「B&B」の経営者でもあり、酒の飲める本屋、毎日イベントをやっている書店を実践しているブック・コーディネーターである。時間の関係もあって内沼さんとは接点が持てなかったが、「B&B」のスタッフからはいろいろな情報を得た。
 その内容を今、検討中で、いろいろな企画を考えている。なにかおもしろいものが見つかれば、「本が楽しい町」を造ることができるのではないかと思っている。
 危機はチャンスでもある。起死回生の一手が西三河から打てないものか、ワルシャワの模索は続くのであった。