政治家の貧困

 午前4時、相変わらず風が強い。これほど足の遅い台風も珍しいな。岡山県を北上中に暴風域は消えたようだが、それにしても台風の進路にあたった地域の皆さんはこのノロマにやきもきさせられたことだろう。

 おやおや、天候もスッキリしないが政界もぐずついている。
 この人事には驚いた。
 消費者相、国家公安委員長拉致問題担当相の3つを山岡賢次氏が兼務する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110903-00000506-san-soci
 コラムニストの勝谷誠彦さん情報によれば、山岡氏は「パチンコチェーンストア協会政治分野アドバイザー」に就任している。つまりパチンコ屋の幇間をしているわけだ。そんなヤツがパチンコ屋の許認可権をもつ公安のトップで大丈夫か。そしてこのオッサン、「外国人参政権付与」についても積極的な推進派である。反対に拉致問題に関しては、まったく関心を示さなかった。こんなのが国家公安委員長拉致問題担当相でいいの?今朝の「報道2001」ではアリバイ的にブルーリボンのバッチを襟につけていたっけ(笑)。
 それでも、この山岡氏でも、政治家の中ではまだまだモノのいいほうで、山岡氏よりも数段落ちるバカが永田町にははびこっている。それを指摘したい。
 もちろん、政治家の皆様が、庶民のワシャなんかよりも百倍も人格高潔で、千倍も頭脳明晰で、日々の勉強を疎かにせず、身を慎んで、必死に日本のために働いていることだろう。それはそのとおりかもしれないが、それでもあえて言わせてもらいたい。
 まずはこいつだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110830-00000153-jij-soci
 娘の七光りで参議院議員になった横峯良郎だが、やっている内容は島田紳助よりもひどい。島田はただの芸人だが、横峯は参議院議員である。それが《暴力団組長と賭けゴルフをした》ことを認めたわけだ。賭けゴルフをしたり、恐喝事件で名を連ねたり、愛人との喧嘩で包丁を持ち出したり、こんなのが国会議員になれてしまう選挙制度がそもそも拙い。

 長野3区の羽田孜もそろそろオシャカだ。民主党代表選挙でも投票の際、登壇するのに介添えなしでは歩けなかった。表情はこわばっており、老人性痴呆がかなり進んでいるのではないか。すでに政治などという高度な仕事をできる状態ではなかろう。しかし、周囲はそのことを糊塗し、少なくとも今期は二人羽織をしてでも国会の椅子に座らせ続けるだろう。ある意味で哀れだ。こういったくだらない建前をいつまで続けるのだろう。口もきけないような爺さんを並べて官僚組織と闘えるわけがない。

 羽田氏も含めて、もうそろそろ70歳定年を取り入れたほうがいいと思う。政治家という人種はとくに己を頼むことが人一倍強い。自己評価がとても高いのだが、実はそんなことはなく、己の評価を5割8掛けくらいで見ておくのが無難だろう。だけどやはり夜郎自大な人物が多いのもこの世界の宿命だ。70歳になっても「俺様は常人とは違う」と信じてやまないバカが多い。もっと優秀なのが若手にいくらでもいるって。
 沓掛哲男(82)、渡部恒三(79)、藤井裕久(79)、菊池長右エ門(77)、坂口力(77)、保利耕輔(77)、大野功統(77)……この人たちに10年後20年後にこの世に存在しない人に将来の日本を考えろっていっても無理でしょう。
 少なくとも国会議員の質を高めるには「70歳定年制」を導入する。これで思い込みの激しい爺を排除できる。一律に年齢で切ることで、真に優秀な人材をも切ってしまう可能性もあるが、利点と弊害と比較したとき、それは誤差の内に入るだろう。
 もう一つ、政治家になるときに中学生レベルの学力の有無を確認する「政治家基礎テスト」を課すべきだ。田舎の役場に入るのだって、試験がある。政治家だけフリーパスというのもおかしかろう。都道府県の名前を言えない、イギリスやイタリアの位置を知らない、分数の足し算ができないようなバカを最初から排除できるシステムを作らなければいけない。少なくとも中学生レベルの教養とモラルを身に付けているものだけが、立候補できるようにしたらどうか。

 民主だ自民だという話ではない。これは国会議員の質の問題なのだ。