書店で大騒ぎ その2

(上から続く)
 郊外にある大きな書店で「生物多様性」をキーワードに本を探すのだが、ないもんですねぇ。来年の10月には名古屋で「COP10」(生物多様性条約第10回締約国会議)があるというのに世間の関心なんてこんなものですかいな。騒いでいるのは愛知県ばかりなり。
 それでもなんとか一冊だけそれらしい本を見つけることができた。
枝廣淳子・小田理一郎『企業のためのやさしくわかる「生物多様性」』(技術評論社)である。内容を確認したが、ワシャの必要としていた情報も網羅されている。これを買って帰ろう、と思った瞬間に、その横に並んでいた本のタイトルを読んでしまった。しまった!
『だから「へぼ」はやめられない!』(風媒社)
「しまった!」と思った瞬間に手に取ってしまった。目次を見ると「へぼ(クロスズメバチ)の生態」や「へぼの飼育」あるいは「伝統あるハチ食の文化」などの見出しが並ぶ。面白そうだなぁ。ゲゲッ!そのまた横には『ツキノワグマ』(東海大学出版会)という本もある。これも欲しい。ウワッ!!そのまた横に『図録山漁村生活史事典』『図録農民生活史事典』(どちらも柏書房)を見つけてしまった。もうこうなったら止まりません。本棚ごと買う羽目になっては大変だ。図録2冊はB5版と大きくて持ち難いのだが、それらを抱えて逃げるようにして新書コーナーに去っていったのだった。新書で「生物多様性」というキーワードで捜したが、これが見当たらない。仕方がないので、内田樹『日本辺境論』(新潮新書)、など数冊を購入、新書なら何冊買ってもそんなに金額はのさないからね。
 それらを抱えてレジカウンターにいく。どさっと本を乗っけるとなんだか物足りない。調べてみると『図録山漁村生活史事典』がない。新書コーナーで立ち読みしている時に平積みの上に抱えていた本を何度か置いたので、そこに置き忘れたらしい。その旨を書店員に告げて、新書コーナーに戻ったのだが、そこにはなかった。新書コーナーから環境本コーナーに戻るルートも探したのだが見つからない。レジに戻って、そのことを書店員に告げると、2人の書店員が店中を探しまわった。そのお蔭で10分後に『図録』は元の棚で見つかった。新書コーナーで『図録』を見つけた別の書店員が元に戻したのだろうとのことだった。
 いやー、大騒ぎだったが、親切な書店員さんでよかったよかった。