世襲で本当にいいの?その1

 岐阜県が凄い。衆議院議員世襲の政治家のばっかりやん。
 1区の野田聖子は、祖父の野田卯一池田勇人、福田武夫と並び称される有能な大蔵官僚だった。その後、代議士に転じ吉田内閣で建設大臣になった。その孫娘が聖子ちゃんで、聖子ちゃんはお嬢様学校の田園調布雙葉小学校・中学校・高校、そして上智大学を卒業して都内のホテルに就職しているから、全然、岐阜県なんて知らない土地だ。でも、地元選出ってなんかおかしくないかい。
 2区の棚橋泰文の祖父は岐阜県知事、国土庁長官を務めた松野幸泰、泰文の「泰」は祖父からもらった。祖母は岐阜県穂積村の村長で、父親は通産事務次官まで昇りつめたエリート中のエリートだ。本人も優秀で、東京大学法学部に在学中に司法試験に合格し、父と同じ通産官僚になっている。これは実力の世襲といっていい。でもね、この人も東京在住なんですね。だって父親が通産官僚だったんだ。超エリートだからお勤めは霞が関ということになる。霞が関に大垣から通勤するわけがない。この人もまったく岐阜県を知らず岐阜選出の国会議員になっている。
 3区の武藤容治は4世議員だ。岐阜菊川酒造の社長でもあり関連のファミリー企業も束ねる事業家でもある。先代の武藤嘉文が三代目でスーパーお坊ちゃまと言われていたから、この人も押して知るべし。麻生首相と同種の莫大な資産を持つ素封家である。生まれたときからのお殿様に庶民感覚などあるはずもない。こんな人に下々の生活のルールを決められてもねぇ。
(下に続く)